ブログ
blog
エージシュート
私の右隣りの方は2014年、私のところに相談に見えた時は73歳で、両手足がしびれ、力が入らなくなったために大好きなゴルフができなくなっていました。診断は頚部脊柱管狭窄症です。このままでは手足の麻痺は進むばかりなので、この年に私が頚椎の手術を行いました。
この写真は手術の3年後の76歳、2017年10月のゴルフラウンド中に撮影したものです。実は、この方は私の手術を受けてから2年後の75歳の時にエージシュートを達成していました。
手術前には手足の麻痺のためにできなくなっていたゴルフが、今では以前にも増して楽しめるようになったと、大変喜んでくださっていました。外科医冥利に尽きる楽しい一日でした。
その後もすこぶる経過が良く、ゴルフも存分に楽しんでいらしたようで、しばらく診察には見えませんでしたが、つい先日、何年ぶりかで再診されました。
その時に渡されたのがこのメモです。
メモには日付とゴルフ場の名前、そして本人のスコアが小さな字でびっしり書かれていました。
これは何と、エージシュートの記録だったのです。そして、84歳の今日までに達成したエージシュートは44回以上を数えるまでになっています。現在のお元気な姿を拝見すると、これからも数限りなくエージシュートを実現しそうで、恐ろしい限りです。
私は、患者さんが失いかけた人生の質を手術によって取り戻してほしいといつも願っております。
このエピソードは、脊椎外科医として大きな喜びであり誇りであると同時に、健康であることの大切さを改めて認識させられました。そして、ゴルフ好きの私にも希望をもたらしてくれました。