骨粗鬆症

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骨粗しょう症とは骨の強度が低下して背骨や手足の骨が折れやすくなった状態を言います。

我が国の統計では40歳以上の人が骨粗しょう症になっている率は男性で約12%、女性で約27%と報告されています。

以後加齢とともに有病率は上昇し、特に80歳以上の女性では半数以上が骨粗しょう症になっています。

骨粗しょう症による背骨の骨折では椎体という脊椎の前方部分が潰れます。

これが複数の椎体に起これば痛みのために立ったり歩いたりできなくなるばかりか、背中や腰が大きく前に曲がって胸やお腹が圧迫され、呼吸器や消化器にも問題が起きます。

また、閉塞性肺疾患、糖尿病、慢性腎臓病はさらに骨を折れやすくする危険因子とみなされています。

すでに脊椎が1つ以上折れている人がさらに新しい脊椎に骨折を起こす率は、初めて脊椎が骨折する率の何倍も高いことも知られています。

本人がほとんど痛みを自覚しないのに、すでに1つ以上の脊椎が折れている“いつのまにか骨折”と呼ばれるタイプがあるので、背骨の骨折を初めて診断されたときには、骨折の連鎖が起きていた、などということもあるのです。

もし、早期に骨密度を測定して骨粗しょう症の治療を開始していれば、このような骨折の連鎖は回避でき、骨折が原因で寝たきりになることもありません。

是非脊椎専門医による脊椎ドックで骨粗しょう症や椎体骨折の検査を受け、適切な治療や生活指導のアドバイスを受けておくことをお勧めします。